敬老の日、施設の親に会えなくても罪悪感はいらない理由

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敬老の日に施設の親に会いに行けない罪悪感を表す手元

9月のカレンダーをめくって、赤い文字の「敬老の日」を見つけるたびに、胸がきゅっと締めつけられます。今年もまた、施設にいる母に会いに行けないまま、この日を迎えることになりそうだからです。敬老の日に施設の親に会いに行けないことへの罪悪感は、遠方に暮らす私たちにとって、決して珍しい悩みではありません。

敬老の日に施設の親に会いに行けなくても、罪悪感を持たなくていい理由

敬老の日に施設の親に会いに行けなくても、罪悪感を持たなくていい理由

結論から言うと、敬老の日に会いに行けないことは、親への愛情が足りないという意味ではありません。会えない距離にいるからこそ、伝え方を工夫すればいいだけです。ここでは、私自身が去年の敬老の日に感じたこと、そして実際に試した方法を書いていきます。

敬老の日が近づくと、なぜか胸がざわつく

敬老の日が近づくと、なぜか胸がざわつく

母を施設に預けたのは、去年の初夏でした。それから最初に迎えた敬老の日、私は仕事の都合でどうしても休みが取れず、実家に帰ることができませんでした。カレンダーで日付を確認するたびに、「今年も行けない」という事実が重くのしかかってきたのを覚えています。ちなみに2026年の敬老の日は9月21日、月曜日の祝日にあたります。お盆休みで一度帰省したばかりの人ほど、続けて休みを取りにくく、同じように悩む時期かもしれません。

遠くに住んでいると、面会も帰省も簡単ではない

実家までは新幹線と在来線を乗り継いで4時間近くかかります。お盆休みに帰省したばかりだったこともあり、9月にもう一度休みを取るのは正直厳しい状況でした。施設の面会は事前予約制で、リハビリや食事、入浴の時間は避けてほしいと言われていたので、思い立ってすぐに「今日会いに行こう」とはいかない事情もありました。予約の空き時間を確認するだけでも、平日の日中は連絡がつきにくく、それだけで一日終わってしまうこともありました。

「親不孝なんじゃないか」と検索した夜

敬老の日の前夜、私は布団の中でスマホを握りしめ、「敬老の日 施設 会いに行けない」と検索していました。同じように悩んでいる人がいるとわかっただけで、少し息がしやすくなったのを覚えています。それでも母の顔を思い浮かべると、「今年も一人で敬老の日を迎えさせてしまう」という罪悪感は簡単には消えませんでした。仕事を理由にしている自分を、どこかで責めている感覚もありました。

ケアマネさんに言われて、肩の力が抜けた一言

ケアマネさんに言われて、肩の力が抜けた一言

次の担当者会議のとき、この気持ちをケアマネの山本さんにこぼしてみました。返ってきた言葉に、それまで抱えていた重さが少しだけ軽くなったのを覚えています。

【山本利也(ケアマネージャー)からのひとこと】

施設ケアマネとして、敬老の日が近づくとご家族から「会いに行けなくてすみません」というご相談をよく受けます。でも面会の回数と愛情の大きさは、イコールではありません。私自身も施設出身なので、離れて暮らす家族がいる心細さと、会えなくても気にかけてもらえている安心感の両方をなんとなくわかるつもりです。大切なのは頻度よりも、つながりが途切れていないとご本人に伝わることだと思っています。電話一本、はがき一枚でも、ちゃんと届いていますよ。

会えない敬老の日にできること――電話・オンライン面会・宅配ギフト

直接会えなくても、できることはいくつかありました。まず電話です。短い時間でも自分の声で「おめでとう」と伝えるだけで、母は喜んでくれました。うまく話がまとまらなくても、声を聞かせるだけで十分だと後から気づきました。施設のスタッフの方に一言メッセージを伝えてもらうよう頼んだこともあります。

次にオンライン面会です。私が利用している施設もビデオ通話に対応していて、事前に相談すると時間を調整してもらえました。画面越しでも、表情が見えるだけで安心感がまったく違います。スタッフの方がタブレットを支えてくれるだけで、思ったより気軽に顔を見せ合えました。

そしてプレゼントの郵送です。敬老の日のプレゼントは施設宛てに郵送でき、肌触りのいいタオルや、常温で日持ちするスイーツ、季節の花などが施設でも受け取りやすいと聞きました。事前に施設へ受け取りのルールと持ち込み可能なものを確認しておくと、当日ばたつかずに済みます。

オンライン面会をもっと気軽にしたいなら、施設のスタッフさんに支えてもらわなくても自分で操作できる、シニア向けのビデオ通話タブレットを1台備えておくのもひとつの方法です。画面が大きく操作もシンプルなので、ワンタッチで顔を見せ合える環境を作りやすくなります。ビデオ通話タブレットをAmazonで探す

次に会える日のために、今できる小さな準備

敬老の日に会えなかった分、次に面会に行けるときは焦らず過ごせるように準備しています。面会時間はリハビリや食事の時間を避けて、施設に確認してから決めるようにしました。長居はせず、母の表情や言葉が少なくなってきたら、無理をさせずに切り上げることも意識しています。会えない日があっても、会える日を大事に積み重ねていけばいいと、今は思えるようになりました。

次に会えるときまでの橋渡しとして、施設宛てに郵送できる、常温保存OKで高齢者も食べやすい和菓子の詰め合わせを選んでおくのもおすすめです。個包装で日持ちするタイプなら、スタッフの方にも渡しやすく、離れていても気持ちを形にして届けられます。高齢者向け敬老の日ギフトをAmazonで探す

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電話での連絡頻度について書いた記事はこちらです。

遠距離介護で親に電話する頻度は月2回が正解|罪悪感ゼロの目安と話し方

敬老の日に会いに行けなくても、あなたが親を思う気持ちは、ちゃんと形にできます。電話でも、オンラインでも、贈り物でも。今年会えなかった分は、また今度、あなたのペースで届けていけば大丈夫です。

写真:Trương Tuyết Ly via Unsplash