
介護疲れに秋特有の気分の落ち込みが重なって、涙が止まらなくなったことがあります。今年も気づけば夕方の光がずいぶん短くなりました。「なんでこんなことで」と自分を責める前に、私が実際に試した対処法をお話しします。
介護疲れと秋の気分の落ち込みは、重なって当たり前のことです

まず伝えたいのは、秋に気分が沈みやすくなるのは、あなたの気持ちが弱いからではないということです。介護の負担がもともとあるところに、季節の変化による体調の揺らぎが重なる。それだけで、心はいつもより疲れやすくなります。「なんでこんなことで落ち込むんだろう」と自分を責める前に、今は誰でもそうなりやすい時期なんだと、まず知っておいてもらえたらと思います。
夕方5時にはもう真っ暗、あの心細さの正体

去年の秋、母の夕食の支度をしていたときのことです。ふと窓の外を見たら、もうすっかり暗くなっていました。特に何かがあったわけでもないのに、急に涙がこぼれてきて、自分でも驚きました。あとで調べてみて知ったのですが、日照時間が短くなると、気分を安定させる働きがあるといわれる脳内の物質が作られにくくなり、気持ちが沈みやすくなることがあるそうです。季節の変わり目に体調不良を感じる介護者は、私だけではないのだと知って、少し気持ちが軽くなりました。それまでの私は、気分が沈むのを「今日はたまたま疲れているだけ」と片づけていました。でも同じような心細さが何日も続くようになって、これは一過性の疲れとは少し違うのかもしれないと感じ始めたのを覚えています。
夏の疲れが全部、秋になって出てきた気がした
思い返せば、夏の間は「まだ頑張れる」と思って乗り切っていました。でも実際には、暑さと介護の両方で、体力も気力もかなり削られていたのだと思います。秋になって涼しくなった途端、どっと疲れが出てくる。いわゆる秋バテのような状態です。冷たい飲み物ばかりでなく常温や温かい飲み物を選ぶようにしたり、湯船にゆっくり浸かる時間を意識的に作ったりするようになってから、朝の重だるさが少しずつ和らいでいきました。
「頑張れば大丈夫」と思っていた私が変わったきっかけ

それまでの私は、しんどさを感じても「これくらい頑張らないと」と自分に言い聞かせるタイプでした。でも、体調を崩して数日動けなくなったとき、頑張り続けることが結果的に介護そのものを続けられなくする、と気づかされました。介護うつを予防するために大切なのは、我慢することではなく、しんどいと感じた時点で立ち止まることなのだと、身をもって学びました。
私が実際にやってみた、小さな対処法5つ
大きなことをする余裕はなかったので、できることから少しずつ試しました。
- 朝、カーテンを開けて数分だけでも日の光を浴びる
- 玄関先や庭先に出て、5分だけ外の空気を吸う
- 介護の合間にタイマーをセットして、意識的に休憩を取る
- 家族や友人に、今の気持ちをそのまま話してみる
- ケアマネジャーに、些細なことでも相談してみる
特に効果を感じたのは、朝の光を浴びることでした。何かが劇的に変わるわけではありませんが、1日の始まりに少しだけ気持ちが整う感覚があります。5つ全部を毎日やろうとすると続かないので、その日の体力と相談しながら、できそうなものを1つか2つ選ぶくらいでちょうどいいと感じています。完璧にやろうとしないことも、私にとっては大事な対処法のひとつでした。
私も試しに、朝日の代わりになる光目覚まし時計を使ってみたことがあります。カーテンを開けるのが億劫な日でも、ベッドサイドで自然に朝の光を感じられるので、気持ちを切り替えるきっかけになりました。光目覚まし時計をAmazonで探す
それでも気分が晴れないときに頼っていいこと
小さな工夫を続けても、気分の落ち込みが続くことはあります。そういうときは、一人で抱え込まずに頼っていい場所があります。デイサービスなどを利用して介護から離れる時間を作るレスパイトケアや、地域包括支援センターへの相談は、決して特別なことではありません。気分が晴れない状態が長く続く場合は、無理をせず医師や専門職に相談することも、自分を守るための大切な選択です。
気持ちを言葉にするのが苦手な私は、介護記録ノートに今日感じたことを一言だけ書き留めるようにしています。あとで読み返すと自分の変化に気づきやすくなり、ケアマネジャーに相談するときの材料にもなりました。介護記録ノートをAmazonで探す
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「そもそも自分は介護疲れの限界に近づいているのかもしれない」と感じる方は、介護疲れの限界サインについてまとめた記事もあわせて読んでみてください。今の自分の状態を知ることが、次の一歩につながります。
秋の気分の落ち込みは、あなたが弱いからでも、介護に向いていないからでもありません。季節と疲れが重なっただけの、自然な反応です。今日ご紹介した小さな対処法のうち、ひとつでも試してもらえたら嬉しいです。そして、しんどいと感じたときは、頼っていい場所があることを、どうか忘れないでください。

