介護で使える制度10選|お金・仕事・税金まで完全一覧

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介護制度一覧 40代が知っておくべき公的支援

「介護で使える制度って、こんなにあったんだ」と気づいたとき、多くの方が後悔するのが「もっと早く知っていれば」という言葉です。介護の制度一覧を調べると、介護保険だけでなく、お金の給付・仕事の両立支援・税金の控除・法的なサポートまで、実に10種類以上の公的制度が存在します。この記事では、40代が知っておくべき介護で使える制度を、4つのカテゴリーに整理して完全解説します。

介護で使える制度は全部で10種類|お金・仕事・税金まで完全一覧

介護に関係する公的制度は、大きく4つのカテゴリーに分けられます。

カテゴリー 制度名 主な対象者
①費用を減らす 介護保険制度 要介護・要支援認定を受けた人
①費用を減らす 高額介護サービス費 月の自己負担が上限を超えた人
①費用を減らす 高額医療・介護合算療養費制度 医療と介護の両方に費用がかかる人
②仕事と両立する 介護休業制度 雇用されている会社員・パート
②仕事と両立する 介護休暇制度 雇用されている会社員・パート
②仕事と両立する 介護休業給付金 雇用保険に加入している労働者
②仕事と両立する 職場の両立支援制度 介護をしながら働く労働者
③税金を取り戻す 障害者控除・特別障害者控除 要介護認定を受けた65歳以上の親
③税金を取り戻す 医療費控除 介護サービスを利用している世帯
④法的に守る 成年後見制度・日常生活自立支援事業 判断能力が低下した人の家族

最後にボーナスとして、無料相談窓口である「地域包括支援センター」もご紹介します。制度の申請前に、まずここに相談するだけで多くの問題が解決します。

①介護保険制度|介護サービスを1〜3割の自己負担で使える

介護保険制度は、介護の公的制度一覧の中でもっとも基本となる仕組みです。要介護認定を受けることで、訪問介護・通所介護(デイサービス)・特別養護老人ホームなどのサービスを、原則1割の自己負担で利用できます(所得に応じて2〜3割)。

区分 対象 条件
第1号被保険者 65歳以上 原因を問わず要介護・要支援認定を受けた人
第2号被保険者 40〜64歳 がん末期・脳血管疾患など16種類の特定疾病が原因の場合

申請先:市区町村の介護保険担当窓口(代理申請も可)

在宅サービスの主な例:訪問介護・訪問看護・通所介護(デイサービス)・短期入所(ショートステイ)・福祉用具貸与

施設サービスの主な例:特別養護老人ホーム(特養)・介護老人保健施設(老健)・グループホーム

まず要介護認定の申請をすることが、他のすべての支援制度にアクセスするための入口になります。「まだ本格的な介護ではない」と思っていても、早めに申請しておくことをおすすめします。

②高額介護サービス費|月の自己負担が上限を超えたら必ず申請を

介護保険サービスの自己負担額が、1か月で一定の上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。多くの方が申請を忘れているため、知らずに損していることがあります。

所得区分 月額上限(世帯)
生活保護受給者 15,000円(個人)
市町村民税非課税・年金収入等80万円以下 15,000円(個人)/24,600円(世帯)
市町村民税非課税(その他) 24,600円(世帯)
一般(課税世帯) 44,400円(世帯)
現役並み所得(課税所得145万円以上) 93,000円(世帯)

申請先:市区町村の介護保険担当窓口

ポイント:初回申請後は自動的に振り込まれるケースが多いです。施設入所で費用が重なる月などに特に効果的です。※最新の上限額はお住まいの市区町村にご確認ください。

③高額医療・介護合算療養費制度|医療費と介護費を合算して戻る

同一世帯で1年間(8月〜翌年7月)に支払った医療保険と介護保険の自己負担を合計し、基準額を超えた分が払い戻される制度です。

親が入院しながら介護も受けているケースや、自分も通院しながら親の介護をしているケースで活用できます。年に1度、加入している健康保険組合や市区町村から案内が届くことがあります。届かない場合は自ら申請が必要です。

申請先:加入している医療保険の保険者(健康保険組合・国民健康保険窓口)

介護に関わるお金・手続き・制度をまとめて確認したい方には、こちらの一冊が役立ちます。介護保険から費用の節約術、申請の流れまで60分で把握できるよう整理されています。60分でわかる! 介護の手続き・お金・制度をAmazonで見る

③介護休業・介護休暇制度|仕事を辞める前に必ず確認してください

介護を理由に仕事を辞めてしまう「介護離職」は、40代に多い深刻な問題です。その前に、労働者には法律で守られた「仕事を休む権利」があります。

介護休業 介護休暇
期間・日数 通算93日(3回まで分割取得可) 年5日(対象家族が2人以上は年10日)
単位 まとまった期間 1日または時間単位
目的 介護体制を整えるための長期休業 通院の付き添いなど単発の対応
申請先 勤務先の会社(就業規則の確認を) 勤務先の会社

2025年4月の法改正により、会社には介護を抱える従業員への個別の周知・意向確認が義務化されました。また、介護のためのテレワークを選択できる措置を整備することも努力義務となっています。

「会社に言いにくい」と感じる方も多いですが、これは法律で認められた権利です。まず就業規則を確認し、会社の担当窓口(人事・総務)に相談してみましょう。

④介護休業給付金|休業中も賃金の67%が支給される

介護休業を取得した場合、雇用保険から「介護休業給付金」が支給されます。受け取れる金額の目安は、休業開始時の賃金月額の67%です。

  • 支給期間:同一対象家族につき通算93日(3回まで分割可)
  • 申請先:会社経由でハローワーク
  • 申請期限:休業終了日の翌日から2か月以内
  • 条件:雇用保険に加入しており、休業開始前の2年間に12か月以上の被保険者期間があること

会社が手続きを代行するケースが多いので、まず人事担当者に相談してください。パート・アルバイトでも雇用保険に加入していれば対象になります。

⑤職場の両立支援制度|会社に請求できる4つの権利

育児・介護休業法では、介護をしながら働く労働者が会社に請求できる制度が定められています。以下の4つは、原則として会社が拒否できません(一定の例外除く)。

  • 所定外労働(残業)の免除:請求した期間について、時間外労働の免除を受けられる
  • 時間外労働の制限:1か月24時間・1年150時間を超える残業を制限できる
  • 深夜業の制限:午後10時〜午前5時の勤務を制限できる
  • 短時間勤務等の措置:会社は、介護休業とは別に、勤務時間短縮などの措置を講じる義務がある(短時間勤務・フレックス・テレワーク・時差出勤等から選択)

これらの制度を活用することで、「仕事か介護か」という二択に追い込まれずにすみます。会社に制度の整備がない場合は、都道府県の労働局に相談する方法もあります。

市区町村窓口で介護制度の申請相談をする様子

⑥障害者控除・特別障害者控除|確定申告で最大40万円の控除を取り戻す

65歳以上で要介護認定を受けている親御さんがいる場合、「障害者控除対象者認定書」を市区町村に申請することで、確定申告(年末調整)で所得控除を受けられます。知らない方が非常に多い制度です。

要介護度(目安) 区分 控除額
要介護1〜2程度 障害者控除 27万円
要介護3〜5程度 特別障害者控除 40万円

※認定基準は市区町村によって異なります。要介護度だけでなく、日常生活の状態(認知症の程度・移動能力等)も考慮されます。

申請先:市区町村の介護・高齢福祉担当窓口

重要ポイント:最寄5年前まで遡って申請できます(過去に申請していなかった場合、還付申告が可能)。要介護認定を受けていれば、身体障害者手帳を持っていなくても対象になる場合があります。まず窓口に相談してみてください。

⑦医療費控除|介護費の一部を確定申告で取り戻す

介護保険サービスの利用料の一部は、医療費控除の対象になります。年間の医療費・介護費の合計が10万円(または所得の5%)を超えた場合、確定申告で所得控除を受けられます。

医療費控除の対象となる主な介護サービス:

  • 訪問看護・訪問リハビリテーション(直接対象)
  • 居宅療養管理指導・通所リハビリテーション(直接対象)
  • 短期入所療養介護(医療型ショートステイ)(直接対象)
  • 訪問介護(身体介護)・通所介護(デイサービス)※同月に医療系サービスも利用した場合

確認方法:サービス事業者が発行する領収書に「医療費控除の対象額」が記載されていれば対象です。ケアマネジャーに確認することもできます。

※生活援助中心型の訪問介護(家事代行のみ)は対象外です。

⑧成年後見制度・日常生活自立支援事業|判断能力が低下した親の財産と生活を守る

認知症が進行して判断能力が低下した親御さんがいる場合、財産管理や契約行為に支障が出てきます。そのためのセーフティネットが2つあります。

成年後見制度(家庭裁判所)

  • 任意後見:判断能力があるうちに、将来の後見人を自分で決めておく契約
  • 法定後見:判断能力が低下した後、家庭裁判所に申し立てる。後見人は家族や専門家(弁護士・司法書士)が担う
  • 費用:申立て費用数万円+後見人への報酬(月2〜6万円程度。専門家の場合)

日常生活自立支援事業(社会福祉協議会)

  • 軽度の認知症・知的障害・精神障害のある方向け
  • 預金の出し入れ・公共料金の支払い・書類の管理などを支援
  • 費用:1回1,000〜1,500円程度(地域によって異なる)
  • 申請先:市区町村の社会福祉協議会

成年後見制度は手続きが複雑で費用もかかるため、まず日常生活自立支援事業からスタートし、進行に応じて後見制度に移行するのが一般的な流れです。

⑨地域包括支援センター|制度の入口は「ここに電話」から始まる

地域包括支援センターは、高齢者やその家族が介護に関するあらゆる相談を無料でできる、市区町村が設置する総合相談窓口です。全国に約5,000か所以上あります。

  • 相談できる内容:介護保険の申請方法・認知症の相談・ケアマネジャーの紹介・虐待の相談・福祉制度の案内など
  • 費用:無料
  • 対応スタッフ:保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが常駐
  • 探し方:市区町村の役所ホームページで「地域包括支援センター ○○市」と検索、または厚生労働省の検索サービスで探せます

「何から始めればいいかわからない」という方は、まず地域包括支援センターに電話してみることをおすすめします。制度の申請手続きのサポートや、ケアマネジャーの紹介まで一括して対応してくれます。

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この記事で紹介した制度の中から「5つの制度をより詳しく知りたい」という方は、あわせてこちらもご覧ください。

介護で使える制度は5つ!知らないと損する公的支援一覧

まとめ|制度を使う優先順位と申請の順番

介護で使える公的制度は、「費用を減らす」「仕事と両立する」「税金を取り戻す」「法的に守る」の4カテゴリーで整理できます。

優先度 制度名 申請先
①最優先 介護保険(要介護認定申請) 市区町村介護保険担当窓口
②費用が重なる前に 高額介護サービス費 市区町村介護保険担当窓口
③仕事に影響が出る前に 介護休業・給付金 会社→ハローワーク
④確定申告のタイミングで 障害者控除・医療費控除 市区町村窓口→税務署
⑤認知症が進んだら 成年後見・日常生活自立支援 社会福祉協議会・家庭裁判所

「こんな制度があると知らなかった」という声は非常に多いです。まずは地域包括支援センターや市区町村の窓口に相談することで、自分が使える制度を教えてもらえます。一人で抱え込まず、使えるものは積極的に使っていきましょう。

※本記事に記載の制度内容・金額等は2025年1月時点の情報を基準としています。最新情報は各自治体・窓口にご確認ください。