介護リフォームを検討しているけれど、「どんな補助金が使えるの?」「申請手順はどうすればいい?」と頭を悩ませていませんか。制度が複数あり複雑に見えますが、知っておくべき制度は3種類だけです。この記事では、使える制度の全体像から申請手順・業者選びまで、一気通貫で解説します。
介護リフォームで使える制度は3種類|補助金・減税を組み合わせて賢く活用しよう
介護リフォームに使える公的支援をまとめると、以下の3種類になります。
| 制度 | 上限・控除額 | 利用条件 | 申請先 |
|---|---|---|---|
| ①介護保険住宅改修費支給 | 給付上限18万円(工事費上限20万円) | 要支援1〜要介護5 | 市区町村 |
| ②市区町村独自補助金 | 自治体により異なる | 要支援・要介護など(自治体による) | 市区町村 |
| ③バリアフリーリフォーム減税 | 所得税控除・固定資産税1/3減額 | 一定の要件を満たす住宅・居住者 | 税務署(確定申告)等 |
①と②は「補助金」として直接お金が戻り、③は「税金の軽減」という形で恩恵を受けます。それぞれ別々に申請できるので、組み合わせると自己負担をぐっと抑えることができます。
介護保険の住宅改修費支給|上限20万円・自己負担1〜3割の仕組み
最も多くの方が利用するのが、介護保険による住宅改修費の支給制度です。
要支援1〜要介護5の認定を受けた方が対象で、対象工事費20万円を上限として、自己負担割合(1〜3割)を差し引いた額が支給されます。1割負担の方なら最大18万円が戻ってくる計算です。
利用できる回数は原則1回ですが、転居したとき、または要介護度が3段階以上上がったときは「リセット」され、再度上限20万円まで使えます。親御さんの状態が変化した際は、忘れずにケアマネに確認しましょう。
市区町村独自の補助金・助成金|介護保険と「併用」できる自治体制度
介護保険とは別に、市区町村が独自の補助金・助成金制度を設けているケースがあります。内容や金額は自治体によって大きく異なりますが、介護保険の住宅改修費と「重複しない工事」であれば併用できる場合がほとんどです。
「介護保険の20万円を使い切ってしまった」「保険対象外の工事もしたい」という場合に特に有効です。担当ケアマネや市区町村の窓口に相談してみてください。
バリアフリーリフォーム減税|所得税控除と固定資産税の減額
補助金とは別に、税金が軽くなる「減税制度」も活用できます。
所得税の控除:バリアフリー特定改修工事を行った場合、標準的な工事費用の10%相当額を所得税から控除できます(上限あり)。工事完了の翌年に確定申告で申請します。
固定資産税の減額:新築から10年以上が経過した住宅で、工事費が50万円を超えるバリアフリー改修を行った場合、翌年度の固定資産税が床面積100㎡相当分まで1/3減額されます(2026年3月31日まで)。こちらは工事完了後3か月以内に市区町村へ申告します。
※減税の適用要件は工事内容・居住者の状況によって異なります。詳しくはお住まいの税務署や市区町村へご確認ください。
対象工事の種類|介護保険が使える6種類の改修メニュー
介護保険の住宅改修費が支給される工事は、以下の6種類に定められています。
| 工事の種類 | 具体例 |
|---|---|
| ①手すりの取り付け | 廊下・階段・浴室・トイレへの手すり設置 |
| ②段差の解消 | 玄関・居室間の段差解消、スロープ設置 |
| ③床材の変更 | 滑りにくいフローリングやノンスリップ素材への変更 |
| ④扉の取り替え | 引き戸・折れ戸への変更、ドアノブのレバーハンドル化 |
| ⑤洋式便器への取り替え | 和式→洋式トイレへの変更(暖房便座単体は対象外) |
| ⑥付帯する工事 | ①〜⑤に伴う壁の下地補強など |
「浴室全体のリフォーム」や「給湯器の設置」は原則対象外です。介護保険が使えない工事部分は、自治体補助金やバリアフリー減税で補う形を検討しましょう。
介護保険の対象工事として最も多く使われるのが手すりの設置です。リフォーム前に設置位置を確認したい場合、後付けタイプの手すりで試してみるのも一つの方法です。ステンレス鋼製で防錆仕様、トイレ・浴室・廊下など多様な場所に対応しています。介護用後付け手すり(ステンレス製)をAmazonで見る
申請の流れ・必要書類|「着工前申請」が絶対条件
介護保険の住宅改修費を受け取るには、必ず工事の前に申請することが求められます。「着工前申請が絶対条件」という点が最大の注意点で、工事後の事後申請は原則認められません。
申請の流れ(6ステップ):
- ケアマネージャーに相談し、住宅改修の必要性を確認する
- リフォーム業者から見積書・工事計画書をもらう
- 必要書類を揃え、市区町村へ「事前申請」を提出する
- 市区町村の承認を受けてから工事を開始する
- 工事完了後、施工前後の写真・領収書などを提出する(事後申請)
- 審査が通れば、支払った工事費から自己負担分を差し引いた額が振り込まれる
主な必要書類:住宅改修が必要な理由書(ケアマネ作成)・工事費見積書・工事箇所の現状写真・平面図など(自治体によって異なります)。
【山本利也(ケアマネージャー)からのひとこと】
在宅へ戻るご利用者を支援していると、着工前の申請を忘れて工事を先に進めてしまうご家族が少なくありません。「ケアマネに相談→事前申請→承認→工事」という順番は必ず守ってください。この手順が崩れると補助金が一切受け取れなくなります。迷ったらまずケアマネへの相談から始めてください。
業者選びのポイント|ケアマネ経由でリフォーム会社を紹介してもらうのが最短
介護リフォームに詳しくない業者に頼むと、対象工事の仕分けを誤ったり、事前申請のサポートをしてもらえなかったりするリスクがあります。業者選びで確認したいポイントは次の3点です。
- 介護保険の住宅改修実績があるか:申請書類の作成を手伝ってくれるかを事前に確認しましょう。
- ケアマネと連携できるか:ケアマネが作成する「必要性の理由書」との整合を取りながら進められる業者が理想です。
- 見積書が明細ごとに細かいか:「対象工事」と「対象外工事」が明確に区分された見積書を出してくれる業者を選びましょう。
最短の方法は、担当ケアマネから実績のある業者を紹介してもらうことです。介護保険申請の経験が豊富な業者は、自治体ごとの書式や手順も把握しているため、申請漏れのリスクを減らせます。
介護リフォームを業者に依頼する前に、まず手すりの使い心地を試したいという方には、浴槽用の後付け手すりが便利です。ネジ固定式で安定感があり、立ち上がり補助として実際に確認してから本格的なリフォームを検討するのも良い方法です。浴槽用立ち上がり補助手すりをAmazonで見る
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介護リフォームは、介護保険で活用できるサービスのひとつです。介護保険サービスの全体像を把握しておくと、在宅介護の選択肢がさらに広がります。制度全体について確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
※記載の制度内容・要件は変更される場合があります。最新情報はお住まいの市区町村の介護保険担当窓口またはケアマネージャーにご確認ください。

