介護休業の取り方|5ステップで申請から給付金まで完全解説

介護休業の取り方を解説する40代の家族の場面 介護離職・キャリア

介護休業の取り方を解説する40代の家族の場面

「親の介護が始まったけど、会社を休む方法がわからない」——そんな状況に直面している方は少なくありません。介護休業は法律で保障された権利ですが、実際の手順は複雑に感じられがちです。この記事では、申請から給付金の受け取りまでを5ステップで解説します。

介護休業の取り方|5ステップで申請から給付金まで完全解説

介護休業は、対象の家族を介護するために最長93日(3回まで分割可)取得できる制度です。申請の流れをつかめば、手続きはそれほど難しくありません。順番に確認していきましょう。

介護休業と介護休暇の違いを先に整理しておこう

よく混同されますが、「介護休業」と「介護休暇」は別制度です。まず表で整理しておきます。

項目 介護休業 介護休暇
取得日数 最長93日(3分割まで) 年5日(2人以上は10日)
申請タイミング 2週間前までに書面で 当日でもOK(口頭可)
給付金 あり(賃金の67%) 原則なし
向いている場面 まとまった期間が必要なとき 通院付き添いや短時間の対応

要介護状態が始まったばかりで、仕事をしばらく休む必要があるなら「介護休業」の出番です。通院の付き添い程度であれば「介護休暇」で対応できます。

介護休業を取るための5つのステップ

申請から給付金受け取りまでの流れを、順番に確認しましょう。

Step1|取得条件を確認する

介護休業を取得するには、以下の3点を満たす必要があります。

  • 雇用保険に加入している(パート・派遣社員も対象)
  • 2週間以上の常時介護が必要な家族がいる(要介護状態の父母・配偶者・子など)
  • 介護休業終了後も引き続き雇用される予定がある

「パートだから無理では?」と思われがちですが、雇用保険に加入していれば取得可能です。まずは自分の加入状況を給与明細や雇用保険証で確認してください。

Step2|上司・人事に2週間前までに申し出る

介護休業の申し出は、休業開始の2週間前までに行う必要があります。まずは直属の上司に口頭で相談し、その後人事部門に書面(介護休業申出書)を提出するのが一般的な流れです。申し出を拒否することは法律で禁じられているため、安心して申請してください。

Step3|介護休業申出書を記入・提出する

会社の書式、または厚生労働省の様式を使用します。記入する主な項目は以下のとおりです。

  • 申出日・自分の氏名
  • 対象家族の氏名・続柄・要介護状態の内容
  • 希望する休業開始日と終了予定日

「要介護状態の内容」には、「常時介護が必要な状態(骨折による長期療養など)」と具体的に書くと明確です。

Step4|休業中にハローワーク申請の準備をする

給付金の申請はハローワークへ行いますが、必要書類の多くは会社が準備します。休業中に担当者へ確認しておきたい書類は次のとおりです。

  • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
  • 介護休業申出書(提出済みのコピー)
  • 対象家族の続柄がわかる住民票または戸籍謄本

Step5|休業終了後にハローワークで給付金を申請する

介護休業が終了したら、会社経由でハローワークへ給付金の申請を行います。申請期限は「休業終了日の翌日から2ヶ月後の末日まで」です。受給まで通常1〜2ヶ月かかるため、休業中の生活費は別途確保しておくと安心です。

介護休業の手順がわかったら、次は「仕事と介護をどう続けるか」の全体設計が大切です。『仕事は辞めない!働く×介護 両立の教科書』は、制度の活用から職場との交渉術まで具体的に解説した一冊です。手続きを終えた後の両立戦略を考える際にも参考になります。

「会社に言いにくい」場合の伝え方とポイント

介護休業の取得が権利であっても、上司への切り出し方に悩む方は多いです。参考になる伝え方の例を挙げます。

「実は、親が○○(骨折・認知症など)で今後しばらく常時介護が必要な状態になりました。介護休業制度の利用を検討しており、○月○日〜○月○日の期間でお休みをいただきたいと考えております。正式には書面で申請しますが、まずご相談できればと思いました」

仮に上司から「今は難しい」と言われた場合でも、事業主は法律上、介護休業の申し出を断ることができません。人事部門や社外の「介護離職防止相談窓口(都道府県労働局)」に相談する手段もあります。

介護休業給付金はいくら?受け取れるタイミングと注意点

介護休業給付金は、雇用保険から「休業前賃金の67%」が支給されます。計算式は次のとおりです。

給付金額(1日)= 賃金日額(直近6ヶ月の平均) × 67%

たとえば月給30万円の方なら、月額約20万円が目安になります。ただし上限額があるため、高収入の方は満額にならないケースもあります(※上限額は毎年改定されます。最新情報はハローワークへご確認ください)。受け取りのタイミングは申請から1〜2ヶ月後が多く、休業中は無給になることを念頭に置いて貯蓄の確保を検討してください。

よくある疑問Q&A

Q. 有給休暇と組み合わせてもいいですか?
A. はい。介護休業の前後に有給休暇を使うことができます。給付金の対象になる日数に影響することはありません。

Q. 2回目・3回目の申請もできますか?
A. 同一の対象家族について最大3回まで分割取得できます。2回目以降も同じ手順で申し出を行います。

Q. パートタイマーでも申請できますか?
A. 雇用保険に加入していれば申請可能です。週20時間以上勤務で6ヶ月以上在籍していれば、多くの場合加入しています。

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