
「2026年、介護保険が変わる」という情報を目にして、「うちの親の介護費用はどうなるの?」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。2026年は介護保険にとって大きな転換点です。家族として今から知っておくべきことを、わかりやすくまとめました。
介護保険改正2026年で変わる3つのこと:家族が確認すべきポイント
2026年の介護保険をめぐる主な変化は、大きく①2割負担の対象拡大、②ケアプラン費用の見直し、③介護情報のデジタル化の3点です。それぞれ家族への影響が異なるため、順番に整理します。
①2割負担の対象者が広がる可能性がある
現在、介護保険サービスの自己負担は原則1割ですが、年収280万円以上(単身世帯の場合)の方は2割負担となっています。2026年の改正議論では、この基準を引き下げることが検討されており、最大で年収230万円以上に変更される案が提示されています。
厚生労働省は230万円・240万円・250万円・260万円の4案を示しており、最終的な決定は国会審議を経て決まります。この変更により、最大35万人が新たに2割負担の対象になると試算されています。
| 現行 | 改正検討案(最大) | 影響人数(推計) |
|---|---|---|
| 年収280万円以上で2割負担 | 年収230万円以上で2割負担(検討中) | 最大35万人が新たに対象 |
配慮措置の検討も同時に進んでいます。預貯金が一定額以下の場合は申請により1割負担に戻すことができる制度や、負担増加分に上限(月額7,000円程度)を設ける案が議論されています。現在親が1割負担の場合、年収を一度確認しておくことをおすすめします。確認方法は、親の「介護保険負担割合証」(市区町村から送付される書類)を見るか、担当ケアマネジャーに聞くのが最も簡単です。
制度改正の内容を手元で確認したい場合、介護保険の費用と制度の仕組みが整理された書籍を一冊持っておくと便利です。介護で使えるお金と制度のことがわかる本(Amazon) — 高額介護サービス費・各種給付の解説が詳しく、2割負担の確認にも役立ちます。
②ケアプラン作成費の有料化が一部で検討されている
ケアマネジャー(介護支援専門員)が作成するケアプランは、これまで在宅介護の利用者であれば全額を介護保険が負担しており、利用者の自己負担はゼロでした。
2026年4月に国会に提出された介護保険法改正案では、住宅型有料老人ホームに入居する重度の要介護者を対象とした新たなサービス類型(「登録施設介護支援」)において、ケアプラン作成費の1割負担が導入される予定です。
一方、自宅で介護を受けている方(在宅介護)のケアプラン費用については、2027年度以降の制度改正の議論に持ち越されており、2026年時点では直接の影響はありません。有料老人ホームへの入居を検討している場合は、費用が変わる可能性を念頭に置いておきましょう。
③介護情報基盤がスタート:手続きがデジタル化される
2026年4月から、準備が整った市区町村より順次「介護情報基盤」の運用が始まります。これは要介護認定情報・ケアプランの内容・被保険者証情報などを、医療機関・ケアマネ・介護事業所間でオンライン共有できる仕組みです。
家族にとってのメリットとしては、入院時や転居時などに毎回同じ書類を提出しなくてよくなること、緊急時に医療機関が介護情報をすぐに確認できることなどが挙げられます。デジタル化が苦手な親の場合でも、手続きはケアマネや窓口が代行するケースが多いため、大きな手間は発生しません。
④介護報酬臨時改定(2026年6月施行)の間接的な影響
2026年6月には、介護職員の処遇改善を目的とした「介護報酬の臨時改定」が施行されます。介護事業者への報酬(介護保険からの支払い)を引き上げることで、介護士の給与水準を改善し、人材不足を緩和することが目的です。
利用者(家族)への直接的な負担増加はありませんが、訪問介護やデイサービスの人手不足が緩和されることで、サービス提供の安定につながると期待されています。

2026年改正を前に、今すぐ確認すべきこと3点
制度の変化に備えて、家族として今動いておくべきことを整理します。
- 親の介護保険負担割合証を確認する:現在1割か2割かを把握しておきましょう。「介護保険負担割合証」は毎年8月に更新されます。
- ケアマネジャーに相談する:2割負担への変更可能性が高い場合、サービス量の見直しや配慮措置の申請について事前に相談しておくと安心です。
- 地域包括支援センターに問い合わせる:まだケアマネがついていない場合や、制度の詳細を知りたい場合は、市区町村の地域包括支援センターへ無料で相談できます。
2026年の改正はまだ国会審議中の部分もあり、最終的な内容は確定次第、自治体や厚生労働省から案内が届きます。「知っておく」ことが、いざというときの準備につながります。まず担当ケアマネジャーに連絡を取るところから始めてみてください。
介護がはじまったときに「何を確認すればいいかわからない」という状況を防ぐために、基本的な知識を一冊手元に置いておくのもおすすめです。親の介護をはじめる人へ伝えておきたい10のこと(Amazon) — 制度の使い方から家族の心構えまで、40代が読んでおきたい内容がコンパクトにまとまっています。

