親の介護が始まって「介護ベッドをレンタルしたいけれど、月額いくらかかるの?」と悩んでいませんか。本記事では、介護ベッドのレンタル月額を要介護度・モーター数・業者の3軸で比較し、失敗しない選び方と申込みの流れまで、これ一本で全体像をつかめるようにまとめました。
介護ベッドレンタルの月額は要介護2以上なら500〜1,500円|モーター数・業者別を徹底比較
結論からお伝えします。介護ベッドのレンタル月額は、要介護2以上で介護保険が適用されれば、自己負担500〜1,500円程度(1割負担時)です。介護保険の適用がない場合は、全額自己負担で5,000〜15,000円ほどかかります。
金額に幅があるのは、ベッドのモーター数(1〜3モーター)や業者によって貸与価格が違うためです。ここから先で、要介護度・モーター数・業者の3軸で月額を比較し、あなたの家族にどの組み合わせが合うのかを整理していきます。
介護ベッドのレンタル月額が決まる3つの要素(要介護度・モーター数・業者)
介護ベッドのレンタル月額は、次の3つの要素で決まります。
- 要介護度:要介護2以上は介護保険の福祉用具貸与(ふくしようぐたいよ:介護保険でレンタル品を借りる仕組み)が適用されます。要支援1〜要介護1は原則対象外です
- モーター数:1モーター・2モーター・3モーターの3種類。モーターが多いほど多機能で、貸与価格も上がります
- 業者(福祉用具貸与事業者):パラマウントベッド・フランスベッドなど、業者ごとに取り扱いベッドと貸与価格が異なります
たとえば要介護3の親に3モーターベッドを借りる場合、業者の貸与価格が月10,000円なら、1割負担で月1,000円。同じベッドでも、別業者で12,000円なら月1,200円となります。
つまり「要介護度で保険適用の有無が決まり」「モーター数で機能と価格帯が決まり」「業者で最終的な月額が決まる」という構造です。順番に見ていきましょう。
【要介護度別】介護保険適用と月額自己負担額の早見表
まずは要介護度ごとの介護保険適用ルールと、月額自己負担額の目安を整理しました。介護ベッドは「特殊寝台」という分類で、福祉用具貸与の対象品目です。
| 要介護度 | 介護保険適用 | 月額自己負担(1割負担時) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 要支援1・2 | 原則対象外 | 全額自己負担で5,000〜15,000円 | 例外給付の対象になることも |
| 要介護1 | 原則対象外 | 全額自己負担で5,000〜15,000円 | 医師の意見書で例外給付の可能性あり |
| 要介護2 | 適用 | 約500〜1,500円 | 標準的な貸与対象 |
| 要介護3 | 適用 | 約500〜1,500円 | 3モーター推奨 |
| 要介護4 | 適用 | 約800〜1,800円 | マットレス同時レンタル多い |
| 要介護5 | 適用 | 約800〜1,800円 | 付属品込みで借りるケース多い |
※介護保険1割負担時の月額目安です。所得によっては2割・3割負担となります。最新情報は各自治体・ケアマネジャーにご確認ください。
要介護1以下でも、末期がん・パーキンソン病など特定疾病で日常的な起き上がりが困難な場合は、例外給付で保険適用になることがあります。判断に迷ったら、まずはケアマネジャーに相談しましょう。
【モーター数別】1モーター・2モーター・3モーターの違いと月額目安
介護ベッドの「モーター数」は、電動で動く部分の数を指します。モーター数が増えるほど機能が増え、その分貸与価格も上がります。
| モーター数 | 動く部分 | 向いている人 | 貸与価格目安 | 1割負担月額 |
|---|---|---|---|---|
| 1モーター | 背上げのみ | 自力で立てる・座位が安定している方 | 月5,000〜7,000円 | 約500〜700円 |
| 2モーター | 背上げ+高さ調整 | 立ち上がりに少し介助が必要な方 | 月7,000〜10,000円 | 約700〜1,000円 |
| 3モーター | 背上げ+高さ+脚上げ | 寝たきりに近い・床ずれ予防が必要な方 | 月10,000〜15,000円 | 約1,000〜1,500円 |
※介護保険1割負担時の月額目安です。
迷ったときの選び方の目安はこうです。
- 自分で起き上がれる:1モーターで十分
- 立ち上がりがつらい:2モーターで高さ調整を活用
- 長時間ベッドの上で過ごす:3モーターで脚上げまで対応
「最初から3モーターを借りておけば安心では?」と思うかもしれませんが、不要な機能は使われないまま月額だけがかさみます。今の親の状態に合わせて選び、状態が変わったら入れ替えるのが正解です。
主要レンタル業者5社の月額・サービス比較
福祉用具貸与事業者は全国に多数ありますが、メーカーや大手チェーンの代表的な5社を比較します。実際に借りるときは、ケアマネジャーが提携している地域の事業者を経由する形が一般的です。
| 業者 | 特徴 | 2モーター月額目安(1割負担) | 3モーター月額目安(1割負担) | 強み |
|---|---|---|---|---|
| パラマウントベッド | 業界最大手の医療・介護ベッドメーカー | 約800〜1,000円 | 約1,200〜1,500円 | 機種が豊富・病院でも採用 |
| フランスベッド | 家庭用と介護用の両方を展開 | 約700〜900円 | 約1,100〜1,400円 | マットレスの種類が多い |
| プラッツ | コンパクト設計が得意なメーカー | 約700〜900円 | 約1,000〜1,300円 | 小柄な方・狭い部屋向け |
| ヤマシタ | 全国展開の福祉用具レンタル大手 | 約800〜1,000円 | 約1,100〜1,400円 | 定期メンテナンスが手厚い |
| ダスキンヘルスレント | ダスキングループの福祉用具サービス | 約800〜1,000円 | 約1,100〜1,400円 | 清掃・消毒の品質管理が強み |
※2026年5月時点の公開情報を参考にした目安です。実際の月額は地域・取り扱い機種・ケアプランによって変わります。詳細は担当のケアマネジャー、または各事業者にお問い合わせください。
業者選びで重視したいポイントは3つです。
- メンテナンス頻度:定期点検・部品交換が無料か
- 故障時の対応スピード:当日・翌日訪問が可能か
- マットレスの選択肢:床ずれ予防タイプも借りられるか
同じ月額でも、メンテナンスや対応の差で満足度は大きく変わります。価格だけで決めず、ケアマネジャーに「対応がていねいな業者」を聞いてみるのがおすすめです。

在宅介護で失敗しない介護ベッドの選び方|マットレス同時レンタルの判断基準
介護ベッドを選ぶときの優先順位は、次の流れで考えるとスムーズです。
- 親の現在の状態(自力で起き上がれるか・寝返りは打てるか)を確認
- 必要なモーター数を絞り込む
- 設置する部屋の広さ(幅90cm以上のスペースが理想)を測る
- ケアマネジャーに業者を紹介してもらう
- マットレスを同時にレンタルするか検討する
特に悩むのが、マットレスを同時にレンタルするかどうかです。判断基準はこうなります。
- 同時レンタルしたほうがよい人:寝たきり時間が長い、床ずれ予防(じょくそうよぼう:長時間同じ姿勢で起きる皮膚トラブルの予防)が必要、自宅のマットレスがベッドのサイズに合わない
- 自宅のマットレスでも対応できる人:日中はベッド外で過ごす、サイズが合っている、体重が比較的軽い
床ずれ予防タイプのマットレスは、エアマット(空気で圧を分散)と高反発ウレタンの2種類が主流です。要介護4以上で寝たきり時間が長い場合は、エアマットの同時レンタルを強くおすすめします。
また、サイドレール(手すり)・ベッド用テーブル・介助バーなどの付属品も、介護保険の貸与対象です。必要なものはまとめてケアマネジャーに相談しましょう。
レンタル申し込みから搬入までの流れと注意点
介護ベッドのレンタルは、思い立った当日にすぐ届くものではありません。申し込みから搬入までは、おおむね1週間〜2週間が目安です。
- ケアマネジャーに相談:必要性を伝え、ケアプランに福祉用具貸与を組み込んでもらう
- 業者の選定・見積もり:ケアマネジャー経由で業者を紹介してもらい、機種を選ぶ
- 福祉用具専門相談員の訪問:自宅を実際に見て、設置可能か・搬入経路があるかを確認
- 契約手続き:書面で契約。介護保険利用なら自己負担分のみ請求
- 搬入・組み立て:業者が自宅で組み立てて設置。使い方の説明あり
- 定期モニタリング:半年に1回程度、業者が訪問して状態確認
注意点をいくつかまとめます。
- 搬入経路の幅(玄関・廊下・部屋のドア)が60cm以下だと、組み立て前の搬入に苦労します
- 2階に設置する場合は、階段の幅と天井高も事前に確認
- 賃貸住宅では、床の保護(コルクマット等)を業者が提案してくれます
遠方の親のために介護ベッドを手配する場合は、立ち会いがむずかしいケースもあります。そんなときは、見守りカメラなどの遠隔ツールと組み合わせて状態を確認するのも一つの手です。遠距離介護に役立つ見守りカメラの比較記事もあわせて参考にしてみてください。
搬入後は、寝たきり時間が増えることで「部屋のニオイ」が気になりはじめる方も多いです。換気とあわせて介護臭・消臭グッズの徹底対策ガイドもチェックしておくと、介護生活が一段とラクになります。
レンタルと併用したい便利グッズ
介護ベッド本体はレンタルでまかなうとして、毎日の介助で「あるとラクになる小物」は買い揃えておきたいところです。代表的な2点を紹介します。
- 介護ベッド用オーバーテーブル(キャスター・高さ調整付き):食事・読書・服薬の介助に。寝たままでも安全に使えます。介護ベッド用オーバーテーブルをAmazonで探す
- 体圧分散クッション(床ずれ予防):座位での過ごし方が長い方や、車いす・座椅子と併用される方に。体圧分散クッションをAmazonで探す
関連記事・もっと詳しく知りたい方へ
介護ベッドの導入と並行して、在宅介護では「部屋のニオイ」「床ずれ予防」「介助のしやすさ」など、暮らし全体の調整が必要になります。総合的な対策は、ピラー記事の介護臭・消臭グッズの徹底対策ガイドにまとめています。
あわせて読んでおきたい関連記事はこちらです。
まとめます。介護ベッドのレンタル月額は、要介護2以上なら介護保険1割負担で500〜1,500円が目安。要介護度・モーター数・業者の3軸で比較し、親の状態に合った1台を選ぶのが失敗しないコツです。まずはケアマネジャーに「介護ベッドを検討している」と一言伝えるところから始めてみてください。

