
「実家が空き家になりそうだけど、何から手をつければいいのか分からない」と感じていませんか。放置する期間が長引くほど、税金や管理の負担は重くなっていきます。この記事では、実家を空き家のまま放置した場合のリスクと、相続が発生する前にできる対策をわかりやすく解説します。
実家の空き家放置は固定資産税の負担を最大6倍にするおそれがある

実家を空き家のまま放置すると、「特定空家(とくていあきや)」に指定され、固定資産税の軽減措置が外れて負担が最大6倍になるおそれがあります。さらに、老朽化による事故の賠償リスクや、相続登記をしないことで科される過料(かりょう、行政上のペナルティ)もあります。相続が発生する前から、家族で方針を話し合っておくことが負担を減らす近道です。
実家を放置すると起こりうる3つのリスク

- 特定空家に指定されると、住宅用地の固定資産税の軽減特例が解除され、税負担が最大6倍になる可能性があります
- 雨漏りや外壁の劣化が進み、倒壊や部材の落下で近隣に被害が出た場合、所有者が賠償責任を問われることがあります
- 雑草の繁茂やごみの不法投棄など、近隣トラブルの原因になりやすいといわれています
2023年の空家等対策特別措置法(くうかとうたいさくとくべつそちほう)の改正により、「管理不全空家(かんりふぜんあきや)」という区分も新設されました。特定空家になる前の段階でも、自治体からの助言・指導の対象になる点に注意が必要です。
相続登記の義務化と過料10万円以下
2024年4月から、相続登記(そうぞくとうき、不動産の名義変更手続き)が義務化されました。不動産を相続で取得したと知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料が科されるおそれがあります。2024年4月より前に発生していた相続も対象になり、その場合の期限は2027年3月31日です。期限内の手続きが難しいときは、簡易な「相続人申告登記」という制度で過料をいったん回避できますが、あくまで暫定対応のため、後日あらためて正式な登記が必要になります。
相続登記や必要書類の流れは制度が複雑なため、図解つきの実務ガイド本が一冊手元にあると、何をいつまでにやるべきかの見通しを立てやすくなります。相続手続きガイド本をAmazonで探す
売却するなら使える3000万円特別控除

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 控除額 | 譲渡所得から最大3000万円を控除 |
| 適用期限 | 2027年12月31日までの譲渡(目安。延長・変更の可能性あり) |
| 主な要件 | 昭和56年5月31日以前に建築された家屋で、区分所有建物でないこと |
| その他の条件 | 相続開始の直前まで被相続人が一人で住んでいたこと。相続から売却までの間、事業・貸付け・居住のいずれにも使っていないこと |
売却を検討している場合、この特例が使えるかどうかで手取り額が大きく変わります。要件の詳細や最新の適用条件は、税理士や自治体の窓口に確認しておくと安心です。
相続前にできる4つの対策
- 帰省したタイミングで、建物の傷み具合や庭の様子を実際に確認する
- 「売る・貸す・住む・解体する」のどの方向にするか、親や兄弟姉妹と早めに話し合っておく
- 権利証や固定資産税の納税通知書など、必要な書類の保管場所を親に確認しておく
- 判断に迷う場合は、司法書士や不動産会社など専門家に早めに相談する
生前のうちに方向性を決めておくと、相続が発生したあとの手続きがぐっとスムーズになります。
権利証や通帳の保管場所、希望する対応方針などを書き残せるエンディングノートがあると、家族での話し合いを進めやすくなります。エンディングノートをAmazonで探す
放置せず、早めに方針を決めることが負担軽減の近道

実家の空き家は、放置する時間が長くなるほど税金・管理・トラブルのリスクが積み重なっていきます。特定空家の指定、相続登記の過料、3000万円控除の期限など、知っておくべきポイントは複数あります。まずは実家の状態を確認し、家族で「どうするか」を話し合うところから始めてみてください。
※制度の詳細は改正される場合があります。最新情報は法務局・税務署・お住まいの自治体の窓口にご確認ください。

