遠距離介護で実家に帰れない台風時の備えチェックリスト

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台風停電に備える遠距離介護の実家チェックリスト

台風が接近しているというニュースを見て、遠距離で暮らす実家の親のことが心配になった経験はありませんか。遠距離介護をしていると、仕事や家庭の事情ですぐには帰れないという方も多いはずです。

遠距離介護で実家が台風・停電の危機、帰れないときの備えチェックリスト

遠距離介護で実家が台風・停電の危機、帰れないときの備えチェックリスト

結論から言うと、帰れなくても大丈夫です。遠隔でできる備えを済ませておくことと、現地で動いてくれる頼れる人に事前に依頼しておくこと。この2本柱があれば、遠距離介護中でも実家の台風・停電の危機は乗り切れます。以下で、具体的な備えをチェックリスト形式でご紹介します。

台風接近◯日前〜当日にやる「遠隔でできる備え」タイムライン

台風接近◯日前〜当日にやる「遠隔でできる備え」タイムライン

まず押さえておきたいのが、電話やスマートフォンだけでもできる遠隔の備えです。台風が近づいてから慌てないよう、時系列で確認していきましょう。

  • 3日前:ハザードマップ(自治体が公開している災害リスクの地図)で実家周辺の浸水・土砂災害リスクを確認し、避難情報の発令基準を親と共有します。備蓄(水・食料・カセットコンロなど)と、モバイルバッテリーなどの充電状況も電話で確認しましょう。
  • 前日:エアコンなど空調が遠隔で確認できる環境なら、稼働状況をチェックしておくと安心です。スマートリモコンでの遠隔操作について詳しくは→スマートリモコンで高齢者のエアコンを遠隔操作|選び方と設定手順もあわせてご確認ください。非常用電源やモバイルバッテリーの充電も、前日中に済ませておくよう伝えます。
  • 当日:「〇時と〇時に連絡する」など定時連絡を約束しておきます。停電でスマートフォンの充電が切れる可能性もあるため、固定電話や近隣の方経由での連絡手段もあわせて確保しておきましょう。

モバイルバッテリーの充電、つい後回しになりがちですよね。連絡手段を確保するためにも、普段から大容量タイプを1台用意しておくと、いざという時に安心です。スマートフォンを何度も満タンにできる容量があれば、停電が長引いても心強い味方になります。モバイルバッテリー(大容量)をAmazonで探す

現地の頼れる人に今のうちに頼んでおくこと

遠隔での備えだけでは対応しきれない場面も出てきます。停電で連絡が取れない、道路状況を確認したいといった時、実家の近くで実際に動いてくれる人がいるかどうかが大きな差になります。帰れない自分の代わりに、現地で様子を見てくれる人を今のうちから確保しておくことが、遠距離介護における台風対応の要と言えます。

ケアマネジャーへの事前依頼

担当のケアマネジャー(介護支援専門員)には、台風接近時の緊急連絡先を確認しておきましょう。要介護度に応じて在宅で過ごすリスクをどう見るか相談し、必要であればショートステイ(短期入所)の空き状況も聞いておくと安心です。「台風が接近した場合の緊急連絡先と、ショートステイの空き状況を教えていただけますか」といった依頼文を、電話や面談の際に伝えてみてください。

【山本利也(ケアマネージャー)からのひとこと】

ケアマネとして現場にいると、台風が近づいてから連絡をくださるご家族と、3日前の時点で相談してくださるご家族とでは、動ける選択肢の数がまったく違います。私は施設のケアマネですが、ショートステイの空き状況の問い合わせも、直前だと断らざるを得ないことが多いんです。早めのひと言があれば、サービス変更の調整もスムーズに進められます。「早めの相談」が、いざという時の一番の備えだと感じています。

訪問介護事業所への事前依頼

訪問介護(ホームヘルプ)を利用している場合は、台風当日・翌日の訪問可否を事業所に確認しておきましょう。荒天時にキャンセルや振替になるルールがあらかじめ決まっていることが多いので、内容を把握しておくと当日慌てずに済みます。あわせて、通常の訪問時間以外でも安否確認の連絡を追加でお願いできないか相談しておくと、より安心です。

近隣住民・民生委員への事前依頼

日頃からあいさつを交わす程度の関係でも、「台風の時に声をかけてもらえますか」とひと言頼んでおくだけで、いざという時の安心感が変わります。停電時に実家の様子を見てもらえるよう約束しておきましょう。また、民生委員は地域の要配慮者支援制度を把握していることが多く、事前に相談しておくと地域独自の支援策を教えてもらえる場合があります。停電時に実家と連絡が取れない場合の対処法は→遠距離介護で夏に連絡取れない!緊急対処と連絡体制の整え方もあわせてご覧ください。

帰省すべきか、電話と現地ネットワークで乗り切るべきか——判断フロー

帰省すべきか、電話と現地ネットワークで乗り切るべきか——判断フロー

実際に帰省すべきかどうかは、以下の4つの判断軸で考えると整理しやすくなります。

判断軸 確認内容
①要介護度・自立度 要介護3以上、または一人での避難行動が難しいか
②医療機器の使用有無 在宅酸素や吸引器など、停電が生命に直結する機器を使っているか
③ハザードマップ上のリスク 実家が浸水想定区域・土砂災害警戒区域に該当するか
④交通機関・道路状況 計画運休や通行止めの予定があるか

この4つのうち3つ以上該当する場合は、帰省を検討したほうが安心です。該当が少ない場合は、ここまでご紹介した電話連絡と現地の頼れる人とのネットワークで対応できるケースがほとんどです。判断に迷う時は、まずケアマネジャーに要介護度から見たリスクを相談してみましょう。

在宅酸素・吸引器など医療機器を使う親の場合の追加対応

在宅酸素療法や吸引器など、電源が必要な医療機器を使っている場合は、停電が生命に直結するため優先度を上げて備える必要があります。停電時にどの程度の時間、電源を確保できるかを事前に把握し、非常用バッテリーの用意があるかを確認しておきましょう。あわせて、かかりつけの医療機関や訪問看護ステーションにも、台風接近時の連絡先と対応方針を確認しておくと安心です。停電時の医療機器・グッズの備えについて詳しくは→在宅介護の停電対策|高齢者を守る今すぐの備えで詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

在宅酸素や吸引器など電源が欠かせない機器を使っているご家庭では、非常用のポータブル電源を備えておくと安心材料が増えます。容量に余裕のあるタイプを選んでおけば、停電が長時間に及んだ場合の心の余裕にもつながります。ポータブル電源(大容量)をAmazonで探す

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遠距離介護の始め方について、まずは全体像を知りたい方はGW帰省で気づいた親の老い、遠距離介護の始め方をご覧ください。台風・停電時の備えとあわせて、日頃からの心構えを知っておくと、いざという時に慌てずに対応できます。

写真:ErnAn Solozábal via Unsplash